歯科治療のニッケル・クロム合金とは
2016年05月19日
歯科医院では様々な歯科用金属が使用されますが、その中でもニッケルクロム合金は被せ物など様々な場面で使用されてきました。
しかし、近年こうしたニッケルクロム合金を使用しない歯科医院が増えてきており、その他のよりリスクの少ない歯科用金属を使う動きが高まっています。
ニッケルクロム合金はインレーやクラウンなどでも重宝される非常に使い勝手の良い金属だったのですが、唾液によって溶け出し体内に吸収されると、金属アレルギーや各種の疾患などを引き起こす原因となることがあります。
もちろん耐用年数や患者ごとの体質によっても影響の大小は決まるので一概には言えませんが、金属アレルギーの諸症状だけでなく、皮膚炎や全身の疾患を引き起こすこともあるので注意が必要です。実際歯科医院を訪れる患者の中で、ニッケルクロム合金を使用したインレーやクラウンを長年使用している方も多いのですが、使用年数が過ぎ劣化しているそれらを使い続けることで原因不明のアレルギーや疾患を抱えている方も多くいらっしゃいます。
詰め物に使用する金属は明確な寿命があるので、これらニッケルクロム合金にかぎらず、取れてしまったり溶けてしまった場合には早急に治療を受けることをおすすめします。