メタルフリーになることでどのようなメリットがあるのか
2018年06月24日
「メタルフリー」とは、詰め物や被せ物、土台などに一切金属の材料を使用せずに歯科治療をおこなうことです。保険適応外の治療となりますが、歯科医療の進歩によって歯科用金属とは違いたくさんのメリットがあります。
■メタルフリー治療を知って選択肢のひとつに!
メタルフリーはこれまで金属によって起こっていたデメリットの解消はもちろんのこと、審美的にも違和感のない仕上りが可能となります。
保険適応外で高額にはなりますが、保険適応の治療でなんどもやり替えが必要になったり、審美的に不満足な仕上がりを我慢することになることを考えると、メタルフリーも選択肢のひとつとして検討する価値は高いといえます。
■歯科用金属は招くお口の中のトラブルとは?
保険治療で使用される詰め物や被せ物、土台などには、金銀パラジウム合金や銀合金などが用いられます。それによって金属アレルギーを引き起こしたり、歯茎の変色にも影響することがあります。
〇歯科用金属で起こる金属アレルギー
金属が経年と共に風化するように、歯科用金属もお口の中で経年とともに腐食します。唾液などの影響によって金属がイオン化して口内に溶出するようになると、金属アレルギー反応を起こす原因にもなってしまいます。
〇歯科用金属は審美面をカバーできない
たとえば前歯を差し歯にする場合、表面に見える部分は歯の質に似た色の素材で仕上げますが、強度を保つため内部に歯科用金属を使用します。歯と歯茎の境目から金属が透けてしまったりすることもあります。また、奥歯は全体的に金属で仕上げるため、大きくお口を開けたときなど目立つというデメリットは払拭できません。
■メタルフリー治療のメリット
金属の代わりに使われる修復材料である「セラミック」や「ハイブリットレジン」などは元の歯の色に合わせて作られるため審美性の高い修復物です。少し前は割れやすいため奥歯に適さないとされていましたが、技術の進歩により奥歯や多数歯のブリッジの素材としても可能となっています。
〇土台にも非金属の「ファイバーコア」
保険治療で使われる金属の土台に比べて適度な柔軟性のある素材であるため、噛む圧力によって歯の根っこにかかる負担を軽減する事ができます。
金属アレルギーの心配もありませんし、歯や歯茎の変色の心配もないため、身体にも優しく審美的にも優れた治療といえるでしょう。