歯周病の原因とは
2018年07月10日
歯周病は30代以上の成人の約8割が罹患していると言われています。なぜ歯周病はこんなにも蔓延してしまうのか…。現代病ともいえる「歯周病」の原因をご紹介します。歯周病の原因から治療のヒントが得られるかもしれません。
■歯周病の直接的な原因とは?!
歯周病のほとんどが「歯垢(プラーク)」によって起こります。歯磨きが上手くできていない部分には、お口の常在菌が宿巣とする歯垢が形成され、その中には歯周病の原因菌も含まれています。
〇歯周病菌が増殖し続けると…
歯周病菌を含んだ歯垢は酸素の少ない場所を好んで沈着します。歯と歯茎のすき間に侵入して増殖します。そして細菌が出す毒素の刺激で歯茎が炎症を引き起こし、どんどん歯茎の奥へと炎症が進行して歯周ポケットが深くなってしまいます。歯ブラシで汚れに届かなくなってしまい炎症が進行するという悪循環になってしまいます。
■間接的な原因が招く歯周病
歯垢だけの問題ではなく、他にも歯周病を招く原因しが存在します。
〇お口が招くトラブルによるもの
歯並びが悪い部分には汚れが残りやすく歯垢も付きやすいため歯周病のリスクが高くなります。また、お口に合わない修復物(被せものや入れ歯など)も同じく歯垢が沈着しやすいので要注意です。
〇不規則な生活習慣
軟らかい食べ物や甘いオヤツばかり食べていると歯垢が付着しやすいですし、ダラダラ食いや偏った食生活は栄養バランスも悪く歯茎にも悪影響を及ぼす可能性があります。
〇喫煙
タバコによって血管が収縮し血行が悪くなりやすいため、歯茎もその影響を受けます。歯ぐきの抵抗力が下がり歯周病に罹患しやすくなってしまうのです。
〇ストレス
ストレスという負荷を負うことで食生活が変わることが原因になったり、身体の抵抗力が落ちて歯周病が悪化するといったことも考えられています。
〇女性ホルモンの影響
思春期や妊娠、更年期など、女性ホルモンの分泌が活発になる時期に歯周病が進行することがあります。これは歯周病菌が女性ホルモンによって活発化するためであり、分泌が落ち着くと自然に解消されることもあります。ただし元々歯周病に罹患している場合は症状が酷くなってしまうこともあるので注意が必要です。
〇薬の影響
抗てんかん薬、狭心症の予防薬、免疫抑制剤、カルシウム拮抗薬、抗ヒスタミン薬、更年期障害の治療に使われるホルモン製剤などを服用している方は、薬の副作用として歯周病を発症しやすいといわれています。