根管治療を完治するまでにどのくらいの期間が必要なのか?
2018年06月03日
不幸にして歯の根っこにある神経を抜くことになった場合、根っこの中の治療が必要になります。これを「根管治療」といいます。よく「治療が長引いている」といったようなことを耳にするのは、大抵がこの根管治療期間のことです。
では、根管治療が完治するまでにはどのくらいの期間がかかるものなのでしょうか…。
■根管治療期間は状態によって大きな差があります
根管治療の約90%は、根っこの中の「根管」という部分を清掃し中が綺麗になるまでにかかる治療回数は2~3回の来院回数で終わります。1週間に1回程度のペースで消毒に通い、詰め物をするまでを考えると、約1ヶ月~1ヶ月半くらいが目安です。
〇神経を抜いた後、根管内の予後が悪い場合
中には神経を抜いた後すぐに根管内が綺麗にならず、根っこの先から膿や浸出液が上がってくる場合があります。この場合は消毒の来院に4~5回かかることがあります。
〇根っこの状態が悪いと長引くことも…
長い場合には治療が数か月間かかることもあります。根っこの中の細菌感染が酷く、消毒に通っていてもなかなか根管内が綺麗にならないので塞ぐことができないのです。すぐ抜歯せずできるだけ自身の歯を温存するため、根気よく治療を続けて半年以上通っているという例もあります。
■「根管内の状態が悪い」とは?
神経抜くことになった理由が、虫歯が深く神経が死んでしまい放置している時間が長かった場合や、神経が腐敗して歯の根っこに膿が溜まって腫れて痛みが出ていても我慢していた場合。こうなると根管内は細菌感染が進行し、2~3回消毒のために洗浄したくらいでは綺麗になることはありません。そして少しでも細菌の塊である膿を残してしまい治療を完了するようなことがあれば2次的な感染を引き起こすことも考えられるため、どうしても治療が長引いてしまいます。
〇治療方針は歯科医院によって違いがあります
根管治療をずっと続けていても治りが悪いという方へどう提案するかは歯科医院によって方針が異なります。温存できないとして抜歯を提案することもあるでしょうし、どうしても抜きたくないという方には保険外診療の根管治療を提案する場合もあります。治療期間に疑問や不安がある場合は、一度治療方針などを確認されることをおすすめします。